DVD『承元の法難』完成のご案内

拝啓、貴下にはますますご清祥のことと拝察申し上げます。さて、このたび、「親鸞聖人流罪八百年」にあたって、別紙チラシの記載にありますように『承元の法難』と題するDVDを制作いたしました。

従来、浄土宗・浄土真宗において語られてきた『承元の法難』は、おおむね、宮中の女御「松虫・鈴虫」の出家剃髪事件(狼藉子細『歎異抄後序』)で、法然・親鸞が、住蓮・安楽らの巻き添え(無実風聞『歎異抄後序』)になられたという筋書きで語られてきたように思われます。

お上(体制権力)から弾圧を受けることは、日本国民として恥ずべき事件であるという、国家至上主義を打ち破る糸口を見失った浄土教の末路を、そこに感じさせるものでありました。

親鸞聖人のご生涯は、従来「御伝鈔」などを通して伝えられてきましたが、「御伝鈔」制作の意図や時代の状況から見て、「本願念仏の教え」が、いかなる救いをもたらすものか、ということが明確に語られてきたとは思えません。

こうしたことから、「承元の法難」という観点に立って、聖人ご生涯の生きざまを見直し、「現代」という時代状況を生きるわれわれ自身の「念仏者としての生き方」を問い直す手がかりとするための「学習・伝道」の資料として、このたびのDVD『承元の法難』を制作いたしました。

真宗の教学・教化における、これらの大切な課題に取り組むための、ささやかな糸口ともなれば望外の慶びであります。

※東西本願寺等、主に真宗教団内の僧侶門徒の皆さま方を対象に、限定部数にて制作いたしました。お申し込みの方は郵便振替(記号番号01360−1−52859 加入者名「承元の法難」制作委員会)にて、制作実費(協力金)を添えてお申し込みください。 合 掌
200929
『承元の法難』制作委員会
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電話&FAX 0854-82-1463